今年度からナイター開催に踏み切る高知、ホッカイドウ競馬とも存続危機という課題を抱える。北海道は昨年3月にまとめた「改革ビジョン」で、単年度赤字が続くホッカイドウ競馬が22年度までに収支均衡できなければ全廃も視野に入れる考えを示している。
高知競馬も19年度は約2800万円の単年度赤字を出し、前年度からの繰越金と財調基金の取り崩しで穴埋め。今回のナイター施設設置で財調基金の残額は約180万円とほぼ使い切り、「収益向上にはナイターしかない」(同組合)という。
公営競技に詳しく、ばんえい競馬の存続運動にもかかわった古林英一・北海学園大教授は「ネット投票は普及しているが、ファンが思い入れがない馬をどこまで買ってくれるかは分からない。地方競馬が存続するためには競馬場が地域にとって不可欠といった盛り上がり、地域の人が支えていく仕組みを作るかが大切」と語った。